参考書でDIY

参考書や問題集を使用した大学受験の独学をサポート

フォーカスゴールドの使い方

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はじめに

教科書の内容の理解が浅い人に解説が親切な「フォーカスゴールド (Focus Gold)」。青チャートの代わりに使用できます。特に教科書が同じ啓林館の場合は、相性が良く青チャートなど他の参考書に変更不要です。

完成させたいと思っている人は参考にしてください。

フォーカスゴールドとは?

よく青チャート赤チャートと比較されていますが、内容としては黄チャートから赤チャートまでを1冊にまとめたような感じの参考書です。教科書の講義部分が理解できていれば使用できます。教科書内の問題は必須ではありません。

到達点を比較すると、「マスター編」は「青チャート」の「EXERCISES」より少しだけ低くなっていますが「チャレンジ編」は「青チャート」の「総合演習」より (レベル表) 高くなっています。1対1対応の演習の「演習題」の到達点は、フォーカスゴールドのマスター編と同じです。

問題数は、「マスター編 (Check!問題を除く)」が「青チャート」の「例題、練習、EXERCISES」とほぼ同じです。例題は教科書の内容の理解が浅い人に対して解答の右側にある補足情報でサポートしています。

青チャートと同じように例題は覚えるべき解法です。例題で得た解法が正しく理解できているかを確認するためのアウトプットとして「練習、Step up、章末問題」にも是非取り組んでください。

「マスター編」が完了していれば過去問で演習に入れます。もしこの時点で参考書をもう1冊追加しようとしているのであれば、まずは「チャレンジ編」に取り組むことをお勧めします。特に青チャートのEXERCISESと同レベルまで到達したい場合は、「チャレンジ編」の「Level Up」も行いましょう。

フォーカスゴールド (4th Edition) の構成と内容

問題の種類と難易度

種類としては以下のようなものがあります。

  • マスター編 - まとめ、Check!、例題、練習、Step Up、章末問題
  • チャレンジ編 - Level Up、演習問題
  • 実践編

難易度は4段階に設定されています。青チャートと同様に「*」マークと「Check ! - 例題 - 練習 - Setup - 章末 - Level Up - 演習」の2つの軸があります。

「*」マークは、

基本問題
(各章の基本となる問題)
** 標準問題
(必ずできるようになっておきたい問題)
*** 応用問題
(入試にも対応できる力のつく問題)
**** 発展問題
(数学の力をより深めることのできる問題)

になっています。「***」まで終了すれば大学入学共通テストの演習に入れます。「マスター編」には「*」マークが付与されています。

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チャート式の内容と比較

「フォーカスゴールド」は、

  • 「黄チャート」の「Check&Check」
  • 「青チャート」の「例題、練習、EXECRISE」
  • 「赤チャート」の「総合演習」

を1 冊 にまとめた感じです。また青チャートと比較すると

  • 「マスター編」の「例題と練習」→「青チャート」の「例題と練習」
  • 「マスター編」の「Step Upと章末問題」→「青チャート」の「EXERCISES」
  • 「チャレンジ編」の「Level Up」→「青チャート」の「EXERCISES」
  • 「チャレンジ編 」の「演習」→ 青チャートの「総合演習」
  • 「実践編」→ 該当なし

です。

青チャートのコンパスマークと比較すると次のようになります。

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問題の役割

  • 「Check! 」は「まとめ」の内容に不安を感じたら使用する
  • 「例題」は覚えるべき解法。インプットとして使用。
  • 「練習」は「例題」の理解の確認と反復練習のためのアウトプットとして使用
  • 「Step Up!」「章末問題」は網羅性を高めるためのアウトプットとして使用。
  • 「チャレンジ編」も網羅性を高めるためのアウトプットとして使用。「マスター編」が完成してから行う
  • 「実践編」は「マスター編」の問題で思考力を養う読み物

「練習」は「例題」の反復練習の位置づけです。「例題」の理解が正しいかどうかの確認ができます。「Step Up!」は「例題」の類題です。「章末問題」にはその章の「例題」の解法を複数使用する問題やすでに学習した章の「例題」の解法も合わせて使用する融合問題も含まれています。

「まとめ」と「Check!」

各節のはじめにある「まとめ」で理解の浅い分の有無が確認できます。「まとめ」の内容に不安があれば「Check!」の問題で理解度の確認もできます。各問題には関連する問題への参照情報があります。

教科書の問題との対応表

同じ啓林館の教科書や傍用問題集との対応表も啓林館のホームページにあります。教科書の問題と照らし合わせて確認することもできます。

問題数 (4th Edition)

フォーカスゴールド (4th Edition) の問題数は以下のようになっています。

種類 I+A+II+B I+A+II+B+III
マスター編 Check! 278 368
例題 745 1055
練習 745 1055
Step Up 526 776
章末問題 93 136
小計 (Check! を除く) 2109 3022
チャレンジ編 Level Up 80 113
演習 120 171
小計 200 284
総合計 2587 3674

「青チャート」の例題数は「I+A+II+B」が 749問「I+A+II+B+III」1042問でほぼ同じです。青チャートの詳しい内容はこちらで確認してください。

「例題」の難易度別割合

以下のようになっています。

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「**」までが50%以上を占め、「***」までになると 90%になります。詳しくは啓林館の問題数を参照してください。「例題」の難易度別の割合も青チャートとほぼ同じです。青チャートの内容はこちらで確認してください。

「Step Up」の難易度別割合

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青チャートの「EXERCISES」と同じように例題と割合が異なり「***」の問題が半分ぐらい占めています。

「章末問題」の難易度別割合

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ここには「*」の問題は存在しません。

使い方 その1

例題から順に仕上げる

基本的には青チャートと同じです。

  • 「例題」はいきなり解かずに1週目は読んで理解する。
  • 解いている時に手が止まったらすぐに解答を見て理解するに切り替える。
  • 2周目以降は前の周で間違えた問題のみを行う。

例題から始めてください。Check ! 問題は、「まとめ」の内容に不安があれば取り組んでください。

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まずはインプットとして「まとめ」と「例題」を完成させます。

  1.  まとめを理解する
  2. 「例題」「Column 解説」を読んで理解する
  3. 「例題」を解く

「Check ! 」は「まとめ」の内容に不安があれば取り組んでください。

例題の場合解いているときに手が止まったらまずは「考え方」を確認します。それでも解けない場合は解答を見て理解するに切り替えます。

次にアウトプットとしてその他の問題に取り組み、インプットの定着を図ります。

  1. 「練習」を解く
  2. 「Step Up」を解く
  3. 「章末問題」を解く

「章末問題」はその章の「練習」と「Step Up」すべて完了してから取り組みます。すべての単元を「章末問題」まで終了したら「チャレンジ編」を使用した更なるアウトプットで定着を高めます。

  1. 「Level Up 問題」を解く
  2. 「演習問題」を解く

最後に思考力を高めます。

  1. 実践編

使用している問題は「マスター編」から抜粋しています。

使い方 (その2)

レベル別に完成させる

途中で問題の難度の差を越えられず進まなくなっている人は、レベル別に「例題」でインプット、「練習」「Step Up」「章末問題」でアウトプットを行なって仕上げると良いです。

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「***」まで完成していれば、大学入学共通テストの演習に入ることができます。「****」および「チャレンジ編」は大学入学共通テストの演習の後でも大丈夫です。

使い方 (その3)

分野別に完成させる

先取りや学校の進度に合わせて進める場合は、分野別に「章末問題」まで完成させます。レベル別と組み合わせると、段階的に特定の分野ごとに完成させることができます。

大学入学共通テスト直前に苦手な分野のみを過去問と合わせて行うというような利用方法も有効です。

まとめ

フォーカスゴールドが完成していれば、過去問演習を経て東大でも少なくとも合格最低点を突破できるレベルには到達します。青チャートニューアクションレジェンドとは役割が被っているので、どれか一つで大丈夫です。