参考書でDIY

参考書や問題集を使用した大学受験の独学をサポート

英語を得点源にする

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はじめに

< 更新版 >

英語は、先取りしやすい科目です。読む,  聴く, 書くを前もって完了させておくと、あとは志望大学や英検の過去問で出題形式の対策に集中できます。いくつかの参考書が新しくなっていたので更新しました。興味がある人は参考にしてください。

学習のステップ

  1. 中学の文法と単語・熟語の確認
  2. 一文を読む・聴く・書く
  3. 短文を読む・聴く
  4. 速読力を養う
  5. 作文力をつける
  6. レベルアップ

この後は志望大学や英検の過去問で対策です。

0. 中学の文法と単語・熟語の確認

「速読英単語 中学編」のすべてのストーリーを音声のみで理解できますか?

自身がない人は中学の内容を復習することも兼ねて行ってみましょう。自信がある人はこのステップを飛ばして次の「一文を読む + 聴く+ 書く」へ進みましょう。

中学の文法の確認

「速読英単語 中学版」のストーリーで文法的に不安になったら次のような書籍で文法を一度確認してから「速読英単語 中学版」に戻りましょう。

1. 一文を読む・聴く・ 書く

次の3種類の書籍を使用します。後ほど紹介する条件を満たしていれば学校で配布されたもので大丈夫です。

  • 総合英語
  • 英単語・英熟語帳
  • 英文法・語法の問題集

一文を読む・聴くのゴール

次の英文を音声のみで理解できるようにします。

  • 総合英語の基本例文
  • 英単語・熟語帳の例文
  • 英文法・語法の問題集の問題文

頭の中できれいな日本語に並べ替える必要はないです。例えば、次のような文は「私」「通っている」「学校」の順にその意味を思い浮かべ自身が理解できれば大丈夫です。

  • I go to school.

必ずしも日本語として「私は学校に通っている」と頭の中で並べ替える必要はないです。

一文を書くのゴール

次の英文の日本語を英語で書けるようにします。

  • 総合英語の基本例文
  • 英単語・熟語帳の基本動詞の例文

総合英語

学校で配布されているもので大丈夫です。タイトルに「総合英語」とあるものはほぼ該当します。内容が次の要素で構成されているものを一冊選ぶとよいです。

  • 英文法・語法の全体を網羅している
  • 中学レベルの単語で構成されている
  • 基本例文に音声がある

使用方法のステップの例としては次のようです。

  1. 一度すべてを読んで理解
  2. 基本例文の英語を見ながら音声で理解
  3. 基本例文の音声のみで理解

書籍の例としては次のようなものがあります。もし購入する場合はレイアウトや文体が自分にあうものを書店で見て選ぶと良いです。

基本例文は356題(全815文)あります。説明が口語調です。基本例文の暗唱例文集はホームページからダウンロードできます。

基本例文は459題(全862文)あります。ジーニアス英和辞典の文法書版です。教科書寄りの文体です。学校で配布されている場合は別冊の暗唱例文集も付属しています。

単語・熟語

高校教科書レベルから国公立二次や難関大の入試で出現頻度の高いものまで一度脳に入れます。

ここで対照としている単語や熟語はこの時点では次の日に忘れても心配ないです。さくさく進めましょう。この後の長文で何度も出てくるので次第に定着していきます。

英単語帳と英熟語帳も学校で配布されるもので大丈夫です。次の要素が含まれていることを確認して使用してください。

  • すべての単語と熟語に例文がある
  • 例文に音声がある
  • 単語に発音記号がある
  • 単語に品詞情報がある

次のようなレベルが網羅されているとよいです。一般的に二冊以上に分かれていることが多いです。

  • 中学の復習
  • 高校教科書, 共通テストレベル
  • 国公立二次や難関大の入試で出現頻度の高いもの

初めに単語のみを1対1で完璧に覚えようとして挫折した人は次のような何度も触れるステップも試してみてください。

  1. 例文で使用されている単語の意味を確認
  2. 例文の日本語訳を確認
  3. 例文を見ながら音声で理解
  4. 音声のみで例文を理解

例としては次の二冊を組み合わせるものがあります。この二冊のどちらの例文でも使用されていない単語は後ほど行う「短文を読む + 聴く」「長文を読む + 聴く」で出てくる都度追加で覚えれば大丈夫です。

2022年10月10日に Database 3000 の後継として発売されました。中学教科書、高校教科書、および共通テストに必要な英単語・熟語が含まれています。「基本動詞」と「前置詞」の部分は「一文を書く」にも利用できます。

高校の教科書レベルからはじまり、難関大では頻出の英単語・熟語が含まれています。「基本動詞を含む頻出熟語」の部分は「一文を書でも利用できます。

英文法・語法の問題集

こちらも次のような内容が含まれていれば、学校で配布されているもので大丈夫です。

  • 英文法と語法の問題は合わせて700問以上
  • 語彙問題 (同意語や多義語)
  • イディオム問題
  • すべての問題文の音声

英文法・語法の部分の問題数が500問程度の場合は、網羅性が低くなってしまうので 700 問以上あるものを選びましょう。また使用方法のステップの例としては次のようです。

  1. すべての問題を正解できる
  2. 問題文を音声のみで理解できる

「総合英語」の基本例文以外の部分の復習や、単語・熟語帳の単語・熟語を別の角度から復習できます。問題で間違えたところは必ず使用した総合英語や単語・熟語帳に戻って確認しましょう。

書籍の例としては次のようなものがあります。

  • スクランブル英文法・語法 (旺文社)

正解するだけではなく右ページに書かれている内容と自身の解答の根拠が一致することが大切です。Part 1 - Part 4までの音声は旺文社のホームページよりダウンロードできます。また本書の「発音・アクセント」の章は、自身の志望大学の入試でこの形式の出題がなければ行う必要はありません。

基本動詞の例文

「単語・熟語」で「DataBase」を使用したのであれば、DataBase3000 の「前置詞」と「基本動詞」、DataBase4500 の「基本動詞を含む頻出熟語」の部分を使用できます。もし使用している単語帳や熟語帳から選別するのが面倒であれば、次のような参考書を使用しても良いです。

  • 英語表現 WORD SENSE (桐原書店)

「WORD SENSE」は基本動詞の例文に加え、本書の「Part 3」で文と文を接続する例も紹介されています。暗唱例文集はホームページからダウンロードできます。

ここまでのまとめ

具体的な書籍の例で紹介すると次の5冊を使用します。

  • ジーニアス総合英語 (大修館書店)
  • DataBase 3300 (桐原書店)
  • DataBase 4500 (桐原書店)
  • スクランブル・英文法・語法 (旺文社)
  • 英語表現 Word Sense (桐原書店)

ここまで終了すると、教科書の英文を読むのに困ることはなくなります。次は短い文で読む演習します。総合英語で文法・語法をしっかりと網羅しているので一文を読むための英文解釈本は不要です。

2. 短文を読む + 聴く

接続詞や指示語を含んだ短い文章の読む練習をします。次のような2冊の英文が音声のみで理解できるようになれば終了です。

  • 入門英文問題精講 (旺文社)
  • 基礎英文問題精講 (旺文社)

また使用方法のステップの例としては次のようです。

  1. 一度すべての英文を理解できるようにする
  2. 問題文を見ながら音声で理解できる
  3. 問題文を音声のみで理解できる

共通テストレベルで、72題の英文で構成されています。問題文の次のページに単語の意味が掲載されているので、文の構造に集中できます。また演習問題が始まる前にある「英文法の基本講義」で問題文を読むために必要な英文法が復習できます。著者の竹岡先生自身の使い方の解説がYoutubeで公開されています。

国立ニ次や難関私大の長文で遭遇する抽象的な日本語の英語表現がまとまっています。こちらは文の下に単語の意味が掲載されているので、文の構造に集中できます。

以前、含まれている例文が古くて使用を躊躇していた人には朗報です。2021年2月に改定されて英文がすべて最近の内容に置き換えられています。必ず4訂版を使用してください。

ここまでのまとめ

志望大学の英語長文も時間をかければ読めるようになります。次は速読力を養います。

3. 速読力を養う

速読力のゴール

長文を読む速さとして、速読読英単語の必修編のNaturalの音声の速さで理解できる力が必要です。速読シリーズを使用して音声のみで英文が理解できるようになれば終了です。

速読英単語・速読英熟語

すべての見出し語に例文もついていて、イギリスの発音の音声もあり、かなりお得です。英文が音声で理解できるようになったら、単語のページの灰色で囲んである単語にも触れておくと良いです。

共通テストの過去問の前にここまでは完了しておきたいです。

Natural の音声のスピードで理解できる速読力が受験のリスニングや長文問題で必要となるため、ここまでは到達したいですね。英文が音声で理解できるようになったら、単語のページの灰色で囲んである単語にも触れておくと良いです。

必修編だけが今時点でイギリス発音の音声がないのが少し残念ではあります。

必修編と見出し語の被りがほとんどなく、単語力も積み上げることができます。イギリスの発音の音声もあります。英文が音声で理解できるようになったら、単語のページの灰色で囲んである単語にも触れておくと良いです。入門編や必修編のように Natural のスピードの音声がないのが少し残念ではあります。

音声が別売りのCDになっているので、価格的に高いと感じる人はこの部分をターゲットR 英熟語に置き換えても大丈夫です。

速読英熟語より音声の速度がゆっくりです。

速読速聴・英単語

もし時間的に余裕があれば速読英単語シリーズが終了したのちに、速読速聴シリーズの次のようなものも使用してみてください。

ここまでのまとめ

英作文以外の入試で必要な英語力は得られています。志望大学の過去問演習した後、必要であれば長文問題集に取り組んでください。和文英訳や自由英作文が志望校で出題される場合は、次の「作文力をつける」も行いましょう。

4. 作文力をつける

和文英訳

日本語の文をそのまま英語の単語でおきかえるとおかしな英文になりがちです。和文英訳の例文集で演習します。例としては次のようなものがあります。

巻末についている暗唱例文集は必ず覚えましょう。

巻末についている暗唱例文集は必ず覚えましょう。

自由英作文

自由作文では内容の構成力も必要です。構成をインプットとアウトプットする参考書の例としては次のようなものがあります。

英作文のトレーニングの必修編と実践編が終了したら、次はこれです。巻末についている暗唱例文集は必ず覚えましょう。

アウトプットとして演習を積んで、例文をストックするために利用できます。

6. レベルアップ

さらにレベルを上げたい場合、以下の書籍がオススメです。

英文法・語法

「スクランブル」レベルより難易度の高い文法・語法問題が出題される大学の対策用で、定番の「頻出英文法・語法問題 1000」の河合塾版 (2022年8月に発売)です。違いは次のような感じです。

  • 篠田先生ではなく島田先生 (瓜生先生は同じ)
  • 2005年以降の傾向が含まれている
  • 問題英文に音声がある
  • 演習問題として4択問題がさらに追加されている

すべての問題が一度解けるようになったら、スクランブルの時と同じようで音声で問題英文が理解できるとよいです。

速読力

速読力を養うための追加によいです。

英単語の復習とレベルアップ

今まで出てきた単語を統一した形式かつ例文で復習するためには以下のものが使用できます。

英英英単語は、単語帳形式で、すべての単語に例文があり、英英辞典の意味も含んでいます。また一つの単語に対して複数の意味 (多義語) の例文も多く含まれています。

速読英単語の上級編まで理解できるようになっていれば、英英英単語の上級編の前半までは一度触れたことのある単語で構成されています。「超上級編」も合わせて行えば、英検1級レベルの単語も習得できます。

最終的な単語力は英英辞典になるので、そのつなぎとしてもよいです。

高校教科書レベルが中心です。

難関大で頻出の単語レベルまでが含まれています。

英検準1級レベル以上の難単語で構成されています。

英検1級レベル以上の難単語で構成されています。

イギリス英語の発音対策

リスニングでイギリス英語の発音が聞き取りづらければ、IELTS 用の単語帳を使用するとよいです。また速読英単語の入門編と上級編にはイギリス英語の発音の音声もあるので、こちらも使用できます。

  • 速読英単語 入門編 (Z会)
  • 速読英単語 上級編 (Z会)
  • 分野別 IELTS 英単語 (オープンゲート)

学術的用語の対策

大学の学部学科名やその分野の基本的な用語が必要と感じているなら次のような TOEFL の単語帳がよいです。

この書籍の一つ注意点はは音声のスピードが基礎レート、本試験レート、高速レートと3種類が混ざっています。慣れてくると、基礎レートは少なくも本試験レートのものもほしいと思ってしまいます。

過去問

必ず行いましょう。問題形式だけでなく、よく問われる熟語や単語などもある場合があります。

英語長文の問題演習

いままで紹介した内容が終了していると、過去問の後に志望校のレベルから始めれば大丈夫です。長文問題集の英文は普通に読めるため、問題を解くという部分に集中できます。

本文の全文の訳とSVOCが振られている問題集を選んでください。例としては次のようなものがあります。

24の長文が問題とともに含まれています。入門英文問題精講が終わっていれば、入れます。改訂されて著者が三浦先生になっていて、先生自身が Youtube で使い方を公開しています。

まとめ

ここで紹介した参考書でレベル別に進める場合、次のような感じになります。以下に紹介するレベル 4 まで高校3年になる前に終了していると、高校3年の受験期に英語の負担をかなり減らせることができて、社会や理科科目にかなり時間を割けます。

レベル0 - 中学英語

  • 一文を読む・聴く
    中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
    速読英単語 中学編

レベル 1 - 高校教科書の英語

高校の検定教科書で困ることがなくなります。共通テストの過去問で演習にも入れます。

  • 一文を読む・聴く
    ジーニアス総合英語 - 基本例文
    DataBase 3300
  • 一文を書く
    ジーニアス総合英語 - 基本例文
    英語表現 Word Sense
  • 短文を読む・聴く
    入門英文問題精講
  • 速読力
    速読英単語 入門編
    速読速聴・英単語 Daily 1500

レベル 2 - 難関大過去問演習に入る前に

難関大の長文問題で演習する前に最低限ここまでは必要です。またここまで終了していると、問題文を読むところでつまずくことはないです。

  • 一文を読む・聴く
    DataBase 4500
    スクランブル 英文法・語法 - 問題文
  • 短文を読む・聴く
    基礎英文問題精講
  • 速読力
    速読英単語 必修編
    速読英熟語
    速読英単語 上級編
    速読速聴・英単語 Core 1900

レベル 3 - 和文英訳・自由英作文

志望校の問題に和文英訳や自由作文がある場合はレベル2のあとにこちらも取り組みます。

  • 英作文のトレーニング 必修編
  • 英作文のトレーニング 実戦編
  • 英作文のトレーニング 自由作文編

レベル 4 - 最終到達点

  • 一文を読む + 聴く
    Dual Effect 英文法・語法 問題文
    英英英単語 初級編
    英英英単語 中級編
    英英英単語 上級編
    英英英単語 超上級編
  • 速読力
    速読速聴・英単語 Advanced 1100
  • 自由英作文
    すぐ書ける自由英作文

レベル 5 - 究極

最後は現代英英辞典で語彙力を高めます。