
はじめに
< 更新版 >
いくつかの参考書が新しくなっていたので更新しました。
ここで紹介している内容は、一般的な単語の暗記から始め、文法・語法、解釈、読解、リスニング、最後に作文という順に完成させる流れとは少し異なり、初めから音声を利用して文法・語法および構文の定着や演習を軸にその他も同時に高める方法です。もし単語帳の単純暗記の時点でつまずいている場合はこちらの方が合っているかもしれません。
現在は音声が非常に簡単に利用できるようになっています。この流れに興味がある人は参考にしてください。
使用する書籍
次の6冊に含まれる音声のある例文を紹介する順に使用します。
- 「Jump-Start!」
- 「DUO BASIC」
- 「ALL IN ONE Basic」
- 「ALL IN ONE CONCISE」
- 「基礎英文問題精講」
- 「PINNACLE 420」
各書籍の音声の連続再生時間はそれぞれ次の通りです。
- 15 分 (パート1) と 13 分 (パート3)
- 28 分
- 1 時間 6 分
- 58 分
- 1 時間 14 分
- 1 時間 38 分
合計 5 時間 52 分です。
到達点
「基礎英文問題精講」までの 5 冊を終了すれば、共通テストや英検準 1 級の過去問に入ることができます。英作文にも対応できるようになっています。加えて「PINNACLE 420」を終了すればどの大学の過去問にも入ることができます。
語彙の網羅性に関しては、アルクの究極シリーズで確認すると、6,000語レベルまで (Vol 1 と Vol 2) の90%は網羅できています。6001 語から 9,000語 (Vol 3)、9001 語から12,000 語 (Vol 4) でも大学入試に頻出の単語を中心にそれぞれ 20% ぐらいの網羅性を確保できます。
- 究極の英単語 Vol 1, Vol 2, Vol 3, Vol 4
この次は?
共通テストの過去問、予想問題集、志望校過去問で形式や時間配分に慣れましょう。合格点は取れるようになります。その後、得点源にするなら、出題傾向に合わせて書籍を追加して対応しましょう。
達成基準
各書籍の音声のある英文に対して、次の5つのことをできるようにします。
- ステップ 1 - 音声の速さで理解する
- ステップ 2 - オーバーラッピング
- ステップ 3 - 音声のみで理解する
- ステップ 4 - ディクテーション
- ステップ 5 - シャドーイング
英文を音声の速さで理解する
英文を見ながらで大丈夫です。音声の速さをペースメーカーとして、音声を聴きながら英文を目で追い、語順で理解できるようにします。
歌詞を見ながらボーカルが歌うのにあわせて歌詞の内容を理解する感じです。語順で理解するとは「I go to school」を「私は学校に通う」と日本語の語順に変えてから理解するのではなく「私は」「通う」「学校に」のままで内容を理解することです。
オーバーラッピング
英文を見ながら音声に合わせて同じように発音できるようにします。
歌詞をみながらボーカルが歌うのにあわせて歌うような感じです。音の強弱、変化、省略もすべて真似て英語の発音のリズムをつかみましょう。
音声のみで理解できる
英文を見ないで、音声のみで理解できるようにします。英語の映画を字幕なしで理解する感じです。
ディクテーション
音声を聞いてその英文を書くことです。
リスニングで弱く発音される部分 (前置詞、単数・複数、助動詞など) や、音の変化や脱落の中で単語を正確に把握できているか確認できます。しっかりと把握できていないと英文を変えた時に聞き取れないということが起こります。文法や語法の理解も深まり、単語のスペルも合わせて確認すれば、英作文にも対応できるようになります。
シャドーイング
英文を見ずに音声にあわせて発音できるようになれば完了です。歌詞を見ずにボーカルが歌うのにあわせて歌うことができるようになる感じです。
事前準備
発音に関して次のことを事前に理解しておくとよいです。
- 発音記号
- 音の変化
- リズム
- フォニックス
この時点で定着させる必要はないです。つまずいた時に戻ってくるような感じです。
発音記号
発音記号は、以下のようなサイトで確認できます。必ず発声してみましょう。
アルファベットは26個に対して、発音の記号は49種類あるところからも、アルファベットの文字と発音は1対1に対応していないことがわかります。
音の変化
単語が並びでお互いに影響を受けてつなぎの部分で音が変化する場合があります。音の変化の基本知識は次のようなサイトで確認できます。必ず発声してみましょう。
リズム
同じリズムを保つため、単語ごとに強く発音したり弱く発音したりします。詳しくは次で紹介している「フォニックス英語リスニング」の「Chapter 3 文のリスニング (リズム)」を参考にしてください。
フォニックス
一度フォニックスで発声の練習をしておくと発音に変な癖がつくリスクを大幅に下げることができます。フォニックスとは、アルファベットの文字および文字の組み合わせにある発音のルールのことです。フォニックスのルールに当てはまらない「サイトワード(Sight word)」もありますが、気にせず発音の練習に活用しましょう。
次の書籍は、発音記号、フォニックス、音の変化、リズムを一冊で完結できます。この時点では一周して理解をするとよいです。書店では、学習参考書コーナーではなく、一般の英語学習コーナーにあります。
次のような Chapter で構成されています。
- Chapter 1 単語のリスニング (母音と子音) (48分)
- Chapter 2 語句のリスニング (音声変化) (1時間23分)
- Chapter 3 文のリスニング (リズム) (14分)
- Chapter 4 総まとめ (ディクテーション) (7分)
( ) 内の数字は音声の連続再生時間です。
Chapter 1 (48分) はすべての人が行うとよいです。Chaper 2 (1時間23分) は少し長いため、次の1冊目で紹介している 「Jump-Start !」の「パート3」でも大丈夫です。Chapter 3 (14分) は単語に強弱をつけて発音し文全体のリズムを保つ練習です。Chapter 4 (7分) はディクテーションを行って仕上げを行う部分ですが、ディクテーションは後ほど紹介する書籍のすべての英文行うためここはスキップしても大丈夫です。
使用する書籍の紹介
「Jump-Start!」
最初の1冊です。ここでは以下の内容を身につけます。
- 中学の英文法の定着
- 語順で理解できるようにする
- 発音の音の変化に慣れる
必要な単語は 500 語ぐらいなので、語彙の負担は非常に低くなっています。語順で理解するとは「I go to school」を「私は学校に通う」と日本語の語順に変えてから理解するのではなく「私は」「通う」「学校に」のままで内容を理解することです。書店では、学習参考書コーナーではなく、一般の英語学習コーナーにあります。
次のような3つのパートに分かれています。
- パート1 基本例文 (15分)
- パート2 基本例文の文法的解説
- パート3 発音の音の変化 (13分)
はじめにパート3 を音声で一周してください。「Part 3」の解説部分は以下の YouTube の動画でも確認できます。「パート3」には 91 の例文があり「音の変化」音声の連続再生時間は 13 分です。
パート1 の基本例文では、英文の下に英語の語順で日本語訳が書かれている「読み下し訳」があり、このような英語の語順でならんだ日本語で理解することを習慣にします。パート1には 359 の例文があり、「英語例文」の連続再生時間は 15分です。
文法的な解説が必要な場合は「パート2」を利用できます。この本にある文法的な解説が難しいと感じる場合は、中学英文法に戻りましょう。書籍の例としてはつぎのようなものがあります。
この書籍は中学で学ぶ英文法を一冊にまとめたものです。解説のページを理解したら、理解の確認のために問題は解き、その後問題文の音声を確認しましょう。
「DUO BASIC」
2冊目です。
ここでは以下の内容を身につけます。
- 中学英文法の演習
- 中学レベルの語彙力
この本は中学英文法の網羅性も高く、語彙力は高校受験に必要は 2,500 語レベルに到達します。英語力としては「Jump-Start !」とあわせて英検3級レベルに到達します。書店では、学習参考書コーナーではなく、一般の英語学習コーナーにあります。
DUO シリーズで今のところ唯一音声ダウンロードに対応しています。20 の UNIT があり各 UNIT には次のような3つの部分に分かれています。
- 見出し例文一覧
- 見出し例文解説
- mini コラム
「miniコラム」は文法的な補足情報で、理解しておくと後々役に立ちます。音声は例文一覧に対応しており、 240 の例文の連続再生時間は 28 分です。
「ALL IN ONE Basic」
3冊目です。
ここでは以下の内容を身につけます。
- 高校の英文法・語法の定着
学校で配布される総合英語に英文の単語の意味も合わせて掲載されているような内容です。必要な語彙力としては 2,500 語レベルで、「DUO BASIC」まで終了していれば語彙の負担はありません。書店では、学習参考書コーナーではなく、一般の英語学習コーナーにあります。
17 の文法・語法の Chapter に合計 181 の Lesson があり、918 の例文が含まれています。各英文の文法的な解説と単語の語彙や発音記号に加え、「Jump-Start! 」と同じように英文の下に英語の語順で日本語の直訳が書かれている「読み下し訳」があります。音声の連続再生時間は 1 時間 6 分です。
この本にある文法的な解説が難しいと感じる場合は、やさしく解説されている書籍を使用してから戻るとよいです。書籍の例としてはつぎのようなものがあります。
この書籍は「高校英文法をひとつひとつわかりやすく。」と「高校英文法・語法をひとつひとつわかりやすく。」を一冊にまとめ、加筆されたものです。解説のページを理解したら、理解の確認のために問題は解き、その後問題文の音声を確認しましょう。
「ALL IN ONE CONCISE」
4冊目です。
ここでは以下の内容を身につけます。
- 高校の英文法・語法の演習
- 高校レベルの語彙力
高校英文法・語法の網羅性も高く、語彙も Oxford 5000 などを参考にしていて 6,000 語レベルまでの網羅性は高いです。6001 語から 10,000語レベルまでの単語も含まれています。
390 の例文が 4,000 語ぐらいの語彙で構成されています。Jump-Start! 」と同じように英文の下に英語の語順で日本語の直訳が書かれている「読み下し訳」があります。音声の連続再生時間は 58 分です。
「基礎英文問題精講」
ここでは以下の内容を身につけます。
- 構文の定着
- 文と文のつながりを理解する
- 大学入試でよく出るテーマに慣れる
古い版ではなく、必ず4訂版を使用してください。「ALL IN ONE CONCISE」まで終了していれば、語彙の負担は少なく、6,000 語までの語彙の網羅性を向上させることができます。6001 語から 10,000語レベルまでの単語も含まれています。
次の4つで構成されています。
- 文法編
- 構文編
- 文脈編
- 応用問題編
問題文のすぐ下の「語句」で単語の意味も掲載されているので別途調べる必要がないです。問題文は、構文編 (例題50, 練習50)、文脈編(例題20, 練習20)、応用問題編(問題20) と量的にも非常に充実しています。
はじめに「文法編」で読むために必要な英文法を確認します。その次に
- 構文編の例題 (26分)
- 文脈編の例題 (14分)
を使用します。( ) 内の数字は音声の連続再生時間です。その次に
- 構文編の練習問題 (22分)
- 文脈編の練習問題 (12分)
を使用してください。( ) 内の数字は音声の連続再生時間です。応用問題編はタイトルの通り入試の出題形式を一通り体験できる内容になっています。この時点では使用しなくて大丈夫です。
「PINNACLE 420」
ここでは以下の内容を身につけます。
- 大学入試でよく出る難単語の定着
- 大学入試でよく出るテーマに慣れる
語彙力としては「究極の英単語 Vol 4」(9,001語 - 12,000語) に含まれている単語の中で大学受験でよく出る難単語を 420 習得できます。
420 の例文の音声の連続再生時間は 1 時間 38 分です。
14日で完成できるように分割されています。付属の別冊の問題集で定着度さらに高めることができます。例文の中にで同じ単語や関連語が繰り返し登場してくるので知識の定着にも有効です。
補完問題集
共通テストや志望校の過去問で時間配分や形式に慣れた後に不足部分を補うために使用できる書籍を紹介します。不足だと思った分野を集中的に対策しましょう。
「スクランブル英文法・語法」
2025年10月に改訂されました。
文法・語法だけではなく、「語い」や「イディオム」で多義語や熟語の確認にも利用できます。「会話表現」の部分は共通テストのリスニングにも有効です。全体を別の角度から確認する一冊として利用できます。
整序問題も含まれていて、解説の部分も手厚く、各テーマで覚えておきたい知識も「Power Up!」としてまとめられています。問題文の音声もダウンロードできるので、一度すべて正解したら、メンテナンスとして隙間時間に音声も利用できます。
Dual Effect 英文法・語法
文法・語法のみを問題集で行うなら以下のものがよいです。文法・語法の難易度が高い問題がでる場合は活用してください。
定番の「頻出英文法・語法問題 1000」の河合塾版 (2022年8月に発売)です。違いは次のような感じです。
- 篠田先生ではなく島田先生 (瓜生先生は同じ)
- 2005年以降の傾向が含まれている
- 英語の問題文に音声がある
- 演習問題として4択問題がさらに追加されている
問題文の音声もダウンロードできるので、一度すべて正解したら、メンテナンスとして隙間時間に音声も利用できます。
「飛躍のフレーズ IDIOMATIC 300」
空欄補充および整序問題を強化したいなら次のようなものがあります。200 問の空欄補充問題と 100 問の整序問題が含まれています。空欄補充や整序問題の対策をしたい場合は使用してください。
問題文の音声もダウンロードできるので一度すべて正解したら、メンテナンスとして隙間時間に音声も利用できます。
「英単熟語 最前線 1515」
「Part 6」と「Part 7」で比喩表現、ことわざなどを網羅することができます。「Part 1」から「Part 5」ではそれ以外の熟語も体系的に確認でき、熟語の網羅性の最終確認に利用できます。
- 英熟語 最前線 1515
音声の連続再生時間は 4時間49分です。
「正しく書ける英作文」
ディクテーションをしっかり行っていれば、文法的な部分はすでに身についています。英訳しやすい日本語に変換するなど、和文英訳の問題に対応するための対策に利用できます。
「すぐ書ける自由英作文」
ディクテーションをしっかり行っていれば、文法的な部分はすでに身についています。自由英作文では文章の構成も重要になります。自由英作文の問題に対応するための対策に利用できます。
「究極の英単語シリーズ」
単語の網羅性を確認したいなら「究極シリーズ」で重複することなく14,000 語まで確認できます。「基礎英文問題精講」まで終了していれば、Vol 1 と Vol 2 の 90% は網羅されています。共通テストや国公立の二次の場合は単語として Vol 1 と Vol 2 までで十分です。
- 究極の英単語 Vol. 1 (1 - 3,000)
- 究極の英単語 Vol. 2 (3,001 - 6,000)
- 究極の英単語 Vol. 3 (6,001 - 9000)
- 究極の英単語 Vol. 4 (9,001 - 12000)
- 究極の英単語 プレミアム 1 (1000)
- 究極の英単語 プレミアム 2 (1000)
英検準 1 級で高得点なら Vol. 3 まで、英検 1 級で高得点なら Vol. 4 まで習得するとよいです。Vol. 3 で網羅性を確保するより「英熟語 最前線」で熟語を優先させる方が良い場合があります。
まとめ
ここで紹介した6冊に対して、達成基準で紹介したステップ 6 までが完了していれば、あとは問題演習で入試の形式や時間配分に慣れるのみです。追加で全員使用した方がよい補完問題集は次の2冊です。
- スクランブル英文法・語法
- 英熟語 最前線 1515
英作文に関しては、ディクテーションを通してフレーズが身についているので、現代文などが得意な人は別途対策は不要な場合もあります。必要と感じる場合には出題形式 (和文英訳 or 自由英作文) の応じて問題集を選択しましょう。