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現代文が苦手な人の「入試現代文へのアクセス」の使い方

はじめに

現代文への苦手意識はありますか?もしあるなら一度「入試現代文へのアクセス」を使って見直してみませんか?

興味がある人は参考にしてください。

現代文の進め方

次の3つの力が重要です。

  • 本文を理解する
  • 設問を理解する
  • 本文の中で解答の根拠を見つける

苦手意識がある人は、次のような読解のポイントをそれぞれ分けて見直すとよいです。

  1. 読み取るべき本文のポイント
  2. 解答の根拠を探すときのポイント

また、「本文の中で解答の根拠を見つける」ことはすべての文において共通ですが、読み取るべきポイントは次のように文の種類 (評論、小説、随筆) によって異なります。

  • 評論文: 筆者の主張とその理由、根拠
  • 小説文: 登場人物の場面ごとの感情の移り変わり
  • 随筆文: 評論文と小説文の両者の視点

まずは

  • 評論文

を完成させるとよいです。

「入試現代文へのアクセス」の構成

一冊に 16 題の問題文が含まれています。その中で小説文はそれぞれ2題です。解説は次のような2つから構成されています。

  • 本文の解説
  • 設問の解説

これらの中で読み取るときに注意すべきポイントと解答の根拠を探すときに注意すべきポイントも次のようなタイトルで紹介されています。それぞれ最後に一覧表もあります。

  • 読解へのアクセス
  • 正解へのアクセス

また、本文を読むために必要な次のような情報も問題ごとに含まれているため、使用する前にキーワード集で確認する必要はないです。

  • 語句の意味
  • 現代文のキーワード

解説の文体は、河合の模試の解説やこのあと使用する「共通テスト過去問レビュー」の解説と同じなので、この時点から慣れることができます。

「入試現代文へのアクセス」シリーズ

次のような三冊あります。「読解へのアクセス」や「正解へのアクセス」の注目すべきポイントは「基本編」がベースとなりそれぞれ追加していく形式になっているので、順番に三冊とも行うとよいです。

例題が4題、練習が 12 題あります。その中で小説は2題です。読み取るときに注意すべきポイント「読解へのアクセス」が  11 ポイント、解答するときに注意すべきポイント「正解へのアクセス」が 18 ポイント紹介されています。小説は第六問と第十二問です。

ステップ1が8題、ステップ2が8題、合計 16 題あります。その中で小説は2題です。読み取るときに注意すべきポイント「読解へのアクセス」は基本編の 11 ポイントに 5  つ追加されて  16 ポイントあります。解答するときに注意すべきポイント「正解へのアクセス」は基本編の 18 ポイントに 10  つ追加されて 28 ポイント紹介されています。小説以外の本文の要約もあります。小説は第八問と第十六問です。

ステップ1が 8 題、ステップ2が 8 題、合計 16 題あります。その中で小説は2題です。読み取るときに注意すべきポイント「読解へのアクセス」は発展編の 16 ポイントに 2 つ追加されて  18 ポイントあります。解答するときに注意すべきポイント「正解へのアクセス」は基本編の 28 ポイントに 8  つ追加されて36 ポイント紹介されています。小説以外の本文の要約もあります。小説は第八問と第十六問です。

使用する前に

冒頭でも紹介したように問題ごとに「語句の意味」と「現代文のキーワード」で語彙の解説があるため、「キーワード集」は入試現代文のアクセスに入る前には不要です。

紹介されているもの以外でわからないことばや漢字は都度調べれば大丈夫ですが、最初に一度出会っておきたいと思うなら次の2つを事前に確認しておくとよいです。

  • 中学までの語彙
  • 高校の漢字の読みと意味

書籍の例としては次のようなものがあります。

中学までの語彙に関しては高校の参考書や問題集では解説がないこともあるので、一度確認しておくのもよいです。

読みと意味がしっかり掲載されています。「入試現代文のアクセス」の前に完成させる必要はないですが、事前に出会いの場をつくるために確認しておくのもよいです。

使い方

「使い方」のページの中で「基本編」は「標準的な取り組み方」以外に2つの取り組み方が、「発展編」や「完成編」では「標準的な取り組み方」以外にもう一つの取り組み方が紹介されています。苦手意識のある人は「基本編」の3つ目、「発展編」や「完成編」の2つ目のような取り組み方で進めるとよいです。その取り組み方としては次のような感じで、「標準的な取り組み方」との大きな違いは、設問に解答する前に本文の理解度を本文の解説で確認するところです。

  1. 語彙の確認
  2. 本文を完成させて読む
  3. 本文の解説で理解の確認
  4. 要約してみる
  5. 設問を解く
  6. 解いた後、設問の解説で根拠の確認

次からそれぞれ少し補足します。

1. 語彙の確認

まずは本文を読む前に次の部分で語彙の確認をします。

  • 語句の意味
  • 現代文のキーワード

2. 本文を完成させて読む

本文を読みながら、次のような本文を読むために必要な設問だけを解きます。

  • カタカナになっている漢字問題
  • 空所補充問題

それ以外の設問はこの時点では解きません。本文を完成させた後にもう一度本文を読んでみましょう。

3. 本文の解説で理解の確認

読んだ後は必ず本文の解説と自身の理解を比較し、読み取れていなかったポイントや読み取りが異なるポイントを確認します。もしそれらのポイントがあった場合は、確認後にそのポイント意識しながら本文を再び読みましょう。

4. 要約してみる

「基本編」は要約文がないためここはスキップです。「発展編」と「完成編」には本文の要約があります。ここで一度要約して、含まれている要約文と比較してみましょう。

5. 設問を解く

本文の解説で理解の確認し、要約も確認したら、残りの設問を解いてみましょう。

4. 解いた後、設問の解説で根拠の確認

解答にたどりつくまでには、設問の意図 (理由、内容の把握、など) から始まり、辿り着くまでの流れや意識すべきポイントがあります。解いた後に自身の流れや意識したポイントを解答の解説と比較して、足りないポイントや異なるポイントを確認しましょう。

もしそれらのポイントがあった場合や解答が間違っていた場合、確認後にそのポイントを意識しながら再び解いてみましょう。

入試現代文へのアクセスの次は?

同じく河合出版の「共通テスト過去問レビュー」で、センターや共通テストの過去問を使用して演習してみましょう。設問の解説だけではなく本文の解説も自分の理解と必ず比較してください。

演習量も重要なので追試も含めてすべて解きましょう。

まとめ

現代文を苦手としている場合は、「入試現代文へのアクセス」のような本文と設問の解説が分かれてしっかり含まれている書籍を選び、それぞれを分けて自分の今までの理解と比較して異なる部分や不足している部分を確認後に修正して、センターや共通テストの過去問で演習するとよいです。

時間配分に慣れれば、漢字や語彙問題以外のマーク式の問題で間違えることはなくなります。